高齢化の背景もあり、介護の仕事は需要過多の状態が続いています。そのため無資格でも雇用する施設も多く、入職してから資格取得支援を行う職場も少なくありません。もしこれからキャリアアップを見越して業界に入ろう、と考えている方は就職先の資格支援制度を確認するといいでしょう。
介護の職に就いた場合、目指しておきたい次のステップは国家資格の介護福祉士となります。高校の福祉過程からカリキュラムに含まれているケースや、介護福祉士の専門育成機関もありますが、実務経験3年(実働540日)があれば、実務者研修を受講することで受験資格が得られます。基本的に介護の現場は介護福祉士を持っていると給与のアップにつながります。
またこの後の主要キャリアルートであるケアマネージャーは介護福祉士保持が必須なので資格取得するに越したことはありません。ケアマネジャー(介護支援専門員)はケアプランの作成や要介護度の設定など、高齢者福祉の実践と窓口的役割に特化した資格です。介護系人材のニーズの高さから、受験資格も度々変更がされているので、受験の際は受験要綱についての確認が必要です。
また、介護は高齢者福祉だけではなく、身体障碍者福祉でも需要があります。広く福祉に精通する社会福祉士も、長く福祉業界に携わるなら考えてもいいでしょう。将来幅広い相談職に従事するなら取得しておくと有利です。また福祉用具専門員、住環境コーディネーターも国家資格ではありませんが居宅介護や地域福祉の観点からは需要が高まりつつあります。自分磨きのため、さらなる専門性と視野を広げてみてはいかがでしょうか。これから来る高齢化社会の波に乗り、介護系の専門資格を身につけておくことは、必ず将来的にプラスになるはずです。